Quantcast
Channel: 音の味わい、人の味わい
Viewing all articles
Browse latest Browse all 232

「谷中銀座」散策

$
0
0
イメージ 1
 
用事があって西日暮里に行ったついでに、最寄りの「よみせ(夜店)通り」「谷中ぎんざ」という2つの商店街をぶらついた。東京下町の“商店街”には、独特の風情があって、店を冷やかしながらのんびり歩くのは楽しい。さすがに江戸風情というのは無理があるが、庶民の生き生きとした生活感が感じられて、まさにシニアの原宿だ。
 
都内の商店街といえば、巣鴨の「地蔵通り商店街」や「戸越銀座」などが有名だが、それ以外にも多くの商店街がある。今回の「谷中ぎんざ」も有力な商店街のひとつで、グループで散策するご婦人たちやお孫さんを連れた家族連れが何組もいた。
 
当日は、千代田線・西日暮里駅を降り、改札を出て目の前を走る道灌山通りを左へ進み、かの開成高校を右手に見つつ、その少し先を左に折れて「よみせ通り」に入る。ここは、江戸時代には藍染川が流れていた場所で、昭和初期に暗渠として上物がかぶせられ、その道路には夜店が立ち並んだことからこの名がついたとのことだ。
 
イメージ 3
 
ここ「よみせ通り」商店街は、ある程度道幅もあり車の通行もある今風の佇まい。これに対して、その中ほどと直角に交差する「谷中ぎんざ」は、歩行者専用に近い昔風の商店街だ。
 
イメージ 2
写真は商店街サイトからの借り物。当日は、これほどの混雑ではなかった。
 
通りに入ってすぐの瀬戸物店の店頭で、珍しいものが目にとまる。プロ野球12球団のペットマークのついた箸だ。名付けて「かっとばし!!」。単にキャラクター商品ならそのまま素通りするのだが、この箸は折れたバットの廃材で造られている。しかも、再生リサイクルにとどまらず、売り上げの一部が森林維持に使われるという。うーむ、プロ野球好きのジジイとしては一口乗らざるを得ない。
きちんとスーツで身を固めた店主殿に「バットというと、アオダモの箸ということですね」と、あいさつをかねて声をかけると、その店主の目がカモを見つけたと言わんばかりに光り、この商品に関する関連知識を延々と。いや、買うことは決めているので説明は・・・。しぶしぶ付き合っていると、店内にもっと良い箸があると私と家人を店内に誘い込む。まさに立て板に水。江戸のモノ売りの呼吸である。ちょうど、家人が良質の箸を求めていたタイミングでもあり、ありがたいご高説を承ったあと2組、都合3組の箸を買うはめになった。(^^;
 
イメージ 4
「かっとばし!!」は、長年の付き合いでジャイアンツものを。
この日は、日本シリーズ第6戦の日。今なら、日本一の楽天を買ったかな。
ジャイアンツ打線があまりにふがいなくて腹が立ったが、
東北の盛り上がりをみると、これで良かったなぁと思える。
 
この商店街には、立ち食い可能なおやつを提供する店も多い。コロッケやメンチかつ、クレープ、いか焼き、貝焼き・・・。この日は匂いにつられて、「じゃがいもコロッケ」と「貝焼き」を購入。コロッケを買った店の店頭には、「香取クン」や「若手男性歌手」がコロッケをほおばっている写真が貼られていた。おそらくは番組撮影のときのもので、この商店街が便利なロケ地になっていることを示していた。
 
70円のコロッケにその場でかじりつくと素朴で懐かしいうまさが広がる。しゃれたクリームコロッケより、やっぱりこっちが良い。ちょっとぜいたくな、ほたてとカキの貝焼きは岡倉天心旧居跡の公園に持ち込んでゆっくりいただく。野外で食べるおやつは格別のお味だ。
 
イメージ 5
こちらの画像も借り物です・・・(^^;
日本美術会の基礎を創ったといわれる岡倉天心。
正面の六角堂のなかには金色の天心像が収められている。
 
そのまま西日暮里に戻るのもつまらないので、隣駅にあたる地下鉄の千駄木駅方面に進みつつ、再び「よみせ通り」に戻ると、こんどは1個10円の福丸まんじゅうの店が。たしかに小さいのだが、10個で100円というのは一瞬エッ?と思わせられる。
 
イメージ 6
 
これは、各地の駅で出店として見かけるアレだ。黒糖味の標準品以外にもいくつかのバリエーションがあるが、やはり黒糖がいちばんかな。近くの老舗せんべい店で、お口直しの江戸せんべいも買い込んで、谷中散策を終了。

いつの間にか何キロかを歩けるこうした下町散歩のテーマは商店街だけでなく、寺社巡りとか、うまい店探しなどいくつかあり、運動不足のわが身にはありがたいミニイベントである。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 232

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>