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Channel: 音の味わい、人の味わい
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ウチも好調ですよ~。

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素敵な美音を聴かせる、BCⅡ
 
最高、サイコー、エエ音出とるでぇ~と、ブロ友さんたちの装置が絶好調のようだ。
対抗して、いや便乗して書かせていただけば、私のところもDSD再生を除いて(笑)、絶好調。
DSDはもう少し詰めるとして、従来型のシステムは本当に気持ち良く鳴っている。あちこちで好調なのは、日本の空気のせいかと思えど、まだまだけっこうジメっとしていて、“秋晴れ”とはほど遠い。どうやら自然環境のせいではないらしい。
とんでもなく暑い夏も無事に越せそうな時期にようやくさしかかって、涼しくなったらがんばるぞ~という気持ちの充実が良い音感受の理由であれば良いのだが。
 
さて、「あれが聴きたい」と思うとすぐに入れ替えてしまう不定期ローテーションであるため、マイシステムはいつも落ち着かないが、目下のところは次のようなものだ。
 
●SP:スペンドール BCⅡ
●Pre:ビクター P-L10
●PW:トライオード TRV-A300SE
●CDP:メリディアン 207MK2
●PL:デノン DP-3750+Shure V15TypeⅢ
 
各機器の持ち味の融合で出ている音ではあるのだが、やはり30年選手であるBCⅡの明瞭にして繊細、豊潤という持ち声が7割方、出音を決定付けている。それと、真空管の300Bが、英国スピーカーの美点を好ましく音にするということもプラスに働いている。
 
オーディオを始めてからずっと、“弦、弦”と言い続けてきたヴァイオリンのソロ、合奏が、聴きたい音そのものを発している。よほど録音の悪いCDでない限り、高域に耳障りな硬さを感じることはいっさいなく、といって音を丸めすぎることもなく、しなやかに伸び、うたい、拡散していく。目をとじれば、演奏会場で聴けるあの音の響きの快感に通じるエッセンスを、CDから確かに聴き取ることができる。
 
ヴォーカルものでは、ダイアナ・パントン、ドリス・ディ、コニー・フランシスなど、声そのものと歌い方が大好きな歌手たちの表情やノドの震えが見えるように、さらには吐息の湿り気さえ感じさせながら眼前に提示され、ピアノは妙な共鳴を伴うことなく、美しくそしてまろやかにそれを支える。エンディングのビィーンという低音だって、この部屋なら十分すぎるほどだ。
加えて、不調だったV15TypeⅢがようやく本来の性能を取り戻して、アナログも拍手ものの盤が増えた。
 
10年前は、なぜこういう音が出せかったのだろうか・・・という犯人探しは止めて、今は良い音を楽しもう。
 
で、登場するのは、イーディー・ゴーメの『ギフト』というハッピーなアルバム。新譜どころか1962,3年録音の古い盤で、初出はLPだったはずだ。このゴーメも大好きな歌手の一人である。とにかく、彼女の歌は自然で、適度にエモーショナルな歌いぶりが魅力。
これはボサノバアルバムということらしいが、私はボサノバが苦手である。いや、歌なしの演奏は暑い夏に軽快な涼風を吹き込む風情でむしろ歓迎だし、ラテンの甘い調べも好ましい。しかし、あの肩の力どころか、腹の力まで抜けたような、鼻先でうたわれる歌が嫌いなのである。(もちろん、そういうボッサが好きという多くの人がいらっしゃるのは、好き嫌いの問題なので、私の関知するところではありません。)

 
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しかし、このイーディーはしっかり声を出し、抜群のノリで気持ちよく歌っている。このボサノバらしくない歌がこのアルバム当初の不評の、そして私が好きな理由である。その後、やはり良いものは良いということで、中古市場でプレミアまで付き、彼女の代表盤のひとつになった。今は普通に入手できるが、最近彼女が亡くなったことで、再び注目されることになるだろう。
念のため申し添えるが、彼女はボサノバ歌手というわけではなく、ジャズフィーリングな曲もポピュラースタンダードも見事に歌いこなす、優れたシンガーだった。
 
写真の下の方に映っているのは、夫であるスティーブ・ローレンス。シナトラの後継者と言われた彼の歌もまた、ソフト&ジェントリーで素晴らしい。古いアメリカンPOPsファンなら「悲しき足音」という60年代の彼のヒット曲をご存知だろう。二人でソロやデュエットなどを織り交ぜたアルバムも出していた。
この夫妻は、ともにアメリカの音楽界で最上位にランクされる大物だったが、前述の通り名歌手イーディー・ゴーメはつい先だっての今月10日、84歳で永眠した。
 
アルバムの収録曲から、3曲目の「ギフト!」をご紹介。セブンスターEXのCFソングとしてTVCM で流れたので、耳なじみのある方も多いだろう。
 

[『ギフト』収録曲]
1.One Note Samba (ワン・ノート・サンバ)
2.Melodie d'Amour (メロディー・ダモール)
3.The Gift! (Recado Bossa Nova) (ギフト(レカード・ボサノヴァ))
4.Sweetest Sounds (甘き調べ)
5.Dansero (ダンセロ)
6.Blame It On The Bossa Nova (恋はボサノヴァ)
7.Desafinado (ディサフィナード)
8.Message (恋のメッセージ)
9.Almost Like Being in Love (まるで恋のようだ)
10.Moon River (ムーン・リヴァー)
11.Coffee Song (コーヒー・ソング)
12.I Remember You (アイ・リメンバー・ユー)

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