梅雨入り宣言の割には雨の降らない関東地方。気温は高めながらカラッとした気持ちの良い日が続いているので、散歩に出て久しぶりに書店を覗くと、オーディオ雑誌の出揃うタイミングらしく主要誌が並んでいた。買う気はないが、手にとってパラパラと眺めると、何だかスピーカー関係の記事が多い。
高価格帯シフトは相変わらずで、ある雑誌など40~120万、125万~350万の2区分。
40万円がスタートラインでは、いかに趣味とはいえ物入りで、グレードの見合ったアンプ、プレーヤー類まで揃えたらざっと150万円。これでは新たにファンが増えるはずもなく、あきれる前に思わず笑ってしまった。
「どれも企画に行き詰っているなぁ」が総評なのだが、いちおう各誌の特集記事を挙げておくと以下の通りである。
『stereo (ステレオ)』 2013年 06月号
特集1 スピーカーを熱く鳴らせ! ~ミュージシャンと聴く音の本質
特集2 スピーカーセッティングの盲点を突く! ~スピーカーが消えるセッティング術
特集1 スピーカーを熱く鳴らせ! ~ミュージシャンと聴く音の本質
特集2 スピーカーセッティングの盲点を突く! ~スピーカーが消えるセッティング術
『Audio Accessory (オーディオ アクセサリー) 』2013年 07月号
世界各国のスピーカーブランドの開発思想、歴史、音質のすべてを一挙特集した保存版特集「世界のスピーカーブランド」
世界各国のスピーカーブランドの開発思想、歴史、音質のすべてを一挙特集した保存版特集「世界のスピーカーブランド」
『Gaudio』 2013年 07月号
「小型スピーカー礼賛」
「小型スピーカー礼賛」
※旧オーディオベーシック誌
『Stereosound (ステレオサウンド) 』2013.夏号
特集1 スピーカー25機種ジャイアント・レビュー
特集1 スピーカー25機種ジャイアント・レビュー
そして、番外編は月刊・季刊の雑誌ではなく、年1MOOK本のこれ。
レビュー付きスピーカー総カタログ的編集なので、スピーカー大好きの私は2006年以来欠かさず買ってきたが、今年は欲しくもないスピーカーケーブルが付いてその分価格が高くなっているので、見送りを決定。たいして変わりばえのしない製品群も興味を引かない。
『スピーカーブック2013 』(CDジャーナルムック)
付録は、『アレクッス製特製EXIMA CONCEPT Speaker Cable』なるもので、4m12,000円相当だそうだが、とくに欲しいとは思わない。
そんななかで、無理やり面白そうな製品をピックアップすると、 このペア。
サエクコマースが扱っているEvidence エビデンス MM01A。バリバリの新製品というわけではないのだが、名うての開発者が手がけたリーズナブルスピーカー(ペア84,000円)で、フルレンジ+超高音120KHzを再生するリボンツィーターという構成が魅力。
さらに、イメージエンハンサーなる反射装置(リフレクター)を取り付けることで、性能が飛躍的に向上するとか。
これが背面に取り付けるイメージエンハンサー。
しかし、これで48,300円は高すぎる。
だいちゃん(だいくみやさん)に頼めば、5000円で?(笑)
結局、ちゃんとした音を聴くにはペアで13万超。
コレだけ出すなら、JBLの4312やTANNOYスターリングが視野に入ってくる。
新しいスピーカーより中古の名スピーカーの方がまだ興味が持てるので、たまに苦し紛れの記事をアップしているが、それでも新顔を迎え入れる気にはなれない。
スピーカー放浪終結宣言は、心に大きな影を落とし、私のスピーカーへの興味をすっかり失わせてしまったらしい。アンプは、夏季用省エネアンプ(中華デジアンやDENONのPMA-500)が十分聴ける音を鳴らしてくれるし、気合を入れて真空管アンプやラックス、アルケミスト、アキュ、などの本格アンプをつなげば、さらに良い音が聴ける。
CDプレーヤーは、濃厚な音が堪能できるフィリップスのスイングアームメカ搭載機が数種。スッキリ今風に音の拡散を楽しみたくなったら、サンプリング周波数可変のDACをつなげば、たちまちそれらしくなる。
このうえ何が必要なのか・・・。困った、どうやらオーディオの炎は本当に燃え尽きたらしい。
「アレが欲しい」とか言っているみなさんは偉い!!